○一は全・全は一●

マーケット分析、投資手法の紹介記事がメインです。投資に関する意見や質問はお気軽にコメントください。ブログ紹介:http://skoumei.hatenablog.com/entry/2016/04/30/173822

やはりショート

プロジェクトが重なってブログ更新をサボった間、幸か不幸かマーケットに大きな動きはありませんでした。

 

本日の日経平均株価は前日比+0.54%の16,736円、TOPIXは前日比+0.51%の1,343ポイントで引けました。1日を通して、大きな動きがない相場でした。

週足で見ると、日経平均は3週連続で上昇していますが、上昇幅が少なく、出来高も少ないです。とても力強い上昇とは言えません。教科書通りのテクニカル分析から言うと、17,000円を少し超えるくらいまで上昇し、その後にダウントレンドに戻る可能性が高いと思います。

 

そのように思っているので、今の段階では日経関連のETFは手を出すべきタイミングではありません。一方で個別銘柄を見ると、マーケットに先んじて明確にダウントレンドに入った銘柄が多くあります。

 

NESIC(1973)や日本精工(6471)、高島屋(8233)などはショートで取り組む銘柄としていいと思います。長谷工(1808)は今週の週足で、ダウントレンドにあるトレンドラインを上につきやぶりました。もしも週明け早々に再びラインの下に戻り、なおかつ来週の後半も弱い動きを続けるようでしたら、ショートエントリーする絶好のポイントになります。今週はGDPなどのファンダメンタル指標もよく、マーケットが安定的に上昇した1週間でしたが、マーケットのダウントレンドを変えるほどのものではなかったように思います。

 

これは決して"ファンダメンタルの結果よりも、テクニカルの分析を重視する"ということではありません。ファンダメンタルとテクニカルを重ね合わせて考えた時の結論です。

トレンドとは、単にチャート上に線を引いてトレンドと呼んでいるのではありません。マーケットの動きを作り出すのは結局のところ、人の心です。投資家の心理状態です。

マーケットが一方向に動くという事はつまり投資家の総意として、強気もしくは弱気の心理状態が勝っているという事です。

人間の心理状態、とりわけ群集心理は1つの状態を長く保つ傾向にあります。今、マーケットが弱気であるならば、ちょっとやそっとの出来事では強気に転換したりしません。

週足のチャートの動きを見る限り、今週発表された指標、ニュースはマーケットを大きく転換させるほどの力を持っていませんでした。

 

そのため、今後のマーケットの動きとして自律反発でじわじわと値をあげていきますが、ヘッド&ショルダーのネックラインを超える事なく、下落に戻ると思います。

ブルでもベアでもいいけど、ピッグにはならないように

本日の日経平均株価は前営業日比+0.33%の16,466円、TOPIXは前営業日比+0.11%の1,321ポイントで引けました。日中の動きは概ね強い動きが続いていたものの、引けにかけて急落しました。

日経平均が17,000円台に回復することを待っている目線からすると、まだ手出しをするべきでない状況が続きます。

 

マーケットの動きで見ると本日特に目立ったのはマザーズです。他のマーケットがわずかな動きしかない中、6%を超える大幅下落となりました。

 

マザーズの銘柄を中心の取引対象とする投資家にはまだまだ、マザーズフィーバーは終わらないと見る方もいますが、そろそろ利確をしつつ、ポジションを絞る時にきているのではないかと思います。

 

個別銘柄としては、NESIC(1973)、日本精工(6471)、阪急阪神(9042)などのショートエントリーを考えてみてもいいかもしれません。

来週は頑張りましょう

今週は日経平均が前週比-2.41%の16,412円、TOPIXが前週比+1.69%の1,320ポイントで引けました。2016年に入ってからのマーケットのレンジから判断して、日経平均がもう一度17,000円を超える水準まで上昇するのを待って、ショートのポジションもしくはインバースの購入を実行したいと思います。

 

しかし、日経平均は今週もレンジの中央で落ち着いてしまったので、まだ待ちの時間が続きます。昔から待つも相場という格言があります。今は投資対象が一国に限らず、世界中に広がっています。またロングだけでなくショートポジションも立てられます。アグレッシブに相場に挑戦できる機会は格段に増えました。しかし、このように勝率が高いと判断できず、また思いと逆に相場が動いた時に被る損失が大きい場合はまだまだあります。このような時には格言に従い、無理に攻めることは控えましょう。

 

その代わりというわけではありませんが、SBI証券など証券会社のスクリーニング機能にはチャートの形から銘柄を探す機能があります。この中から下落基調のチャートを探すと、もう少しでヘッド&ショルダーのパターンが完成するものや下落の途中でペナントを形成している銘柄が見つかります。

 

13日(金)には938件の決算発表があり、ここまでで既に決算のピークを超えたと言えます。個別銘柄で言えばちょうどエントリーポイントを来週に控えているものも多いかと思います。

 

僕自身、今週は仕事が忙しいのもあってあまり相場に向き合いませんでしたが、来週は少しストックポジションを増やそうと思います。

日経平均もっと上がれ

本日の日経平均株価は前日比+2.15%の16,565円,TOPIXは+2.16%の1,334ポイントで引けました.前日の終値よりも高値で寄り付き終日強い動きが続いたマーケットでした.

 

世界のマーケットに目を向けると米国マーケットがもみ合っている状況で,欧州諸国と日本のマーケットが好調な動きをしています.為替では対円,対ユーロ共にドル高が進んでいることがわかります.これは外需大型株が構成銘柄に多い日経平均にとっては追い風です.そう考えると日経平均はまだまだ上がっていく可能性が高いと思います.

 

とはいえ先週から書いている通り,チャートから見ると日本株に強気に取り組む気にはなれません.引き続きベアマーケットに賭けるという基本戦略に変更はありません.

 

目先のシナリオですが,日経平均が引き続きレンジの中で動くと仮定すると近いうちに17,000を超える水準まで一度上昇すると思います.そこがベアマーケットの絶好のエントリーポイントとなります.

週内は外需大型株でダウントレンドにある銘柄にショートで仕掛ける動きをとりますが,まだ大きなポジションは立てません.

 

徐々にポジションを増やすのは少なくとも決算がピークを迎える13日を超えた後になるかと思います.

本日,動きなし

本日の日経平均株価は前営業日比+0.68%の16,216円,TOPIXは前営業日比+0.64%の1,306%で引けました.相場に大きな動きはなく,出来高も少ない1日でした.

 

ブランジスタやロックオンなど引き続き強い銘柄もありますが,トレードチャンスが比較的少ない相場だと言えます.

個別銘柄のショートはタイミングを見て進めてもいいと思いますが,日経平均に関連するETFの売買はまだ待つべき時です.

 

レンジの中央で短期の方向性が定まらない状態では手を出すべきではありません.

引き続き,日経の上昇を待って,レンジの上限に近づいたところでインバースの購入なり,ショートを仕掛けるのがいいかと思います.

 

勝率が高いと思えない時は休むも相場です.

プライマリートレンドが見えたら,次はトレードのタイミング

今年の1/3が過ぎたこのタイミングで,前回の記事ではマーケットのプライマリートレンドを確認しました.

skoumei.hatenablog.com

 

要約をすると,2013年からスタートした長期の上昇トレンドが破られてしまいました.加えてファン理論やヘッド&ショルダーなど,トレンド転換を示すパターンが複数現れており,ベアマーケットへと突入していく可能性が高いと思われます.

 

前回の記事にも乗せましたが,週足の日経平均株価を改めて見てみましょう.

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一般に,ヘッド&ショルダーのパターンが完成して株価がトレンドラインを割り込んだ後には,一度ネックラインまで戻る事が多いです.4月末の日経平均でもこの寄り戻しは見られましたが,日銀緩和への期待が上がりすぎてしまったため,現状維持の発表がされるや否や,反落しました.

 

ここまでの状況認識から,今後はベアに賭けるトレードを中心に据えた方がいいと思います.

トレードの対象には日経インバース(1571)やダブルインバース(1357)の買いポジション,住友科学(4005)やT&D(8759),デンソー(6902)などの流動性が確保できて尚且つ日経と連動して下げていく可能性が高い銘柄の売りポジションがいいかと思います.

 

エントリーのタイミングについては,少し待った方がいいと思います.

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上記のグラフは日経平均の日足のチャートです.今年に入ってから,レンジの中で動いているのがわかります.1月と2月の高値,安値も含めるならばより広いレンジが必要ですが,新しいデータの中でラインが機能した回数も考慮するならば上記のラインが妥当かと思います.

 

最新の価格はレンジの底値に近い事が見て取れます.

ベアマーケットにベッドするという前提で考えるならば,以下のどちらかが適切なエントリーポイントとなります.

  1. レンジの上限に一度近づいてから反発したタイミング
  2. レンジの下限を下に割り込んだタイミング

現在はこのどちらでもなく,短期の値動きに翻弄されやすい位置にあると言えます.個別銘柄のトレードーはその企業の状況によるところも大きいですが,少なくとも日経平均に連動するETFを考えるならば今はエントリーをしない方がいいです.

 

エントリー後は目安としたラインの少し上に逆指値を入れておき,ストップロスオーダーとします.

 

細やかな調整は対象とする銘柄のチャートによって変わりますが,大まかにはこのようなストーリーでマーケットに挑戦してみる価値があると思います.

今年の1/3が終わった今,プライマリートレンドをもう一度確認しておく

本日の日経平均株価は前営業日比-0.35%の16,106円,TOPIXは前営業日比-0.13%の1,298ポイントで引けました.寄り付きは強めの価格でしたが,すぐに下落して終日弱い動きが続きました.

 

GWも過ぎ,1年のうち1/3以上が終わりました.ここで改めて日本マーケットのプライマリートレンドについてチェックしてみたいと思います.

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2013年の年初からスタートした長期の安定的な上昇トレンドは2014年10月末の第二次黒田バズーカによってさらに勢い付いて上昇をしました.

第二次緩和の前にはマーケットに急激な凹みがあったため,黒田バズーカによってマーケットが回復したと思っている人もいますが,この解釈は正しくありません.

チャートの動きを丁寧に追っていくと,緩和が発動する2週間前にプライマリートレンドのラインにタッチしており,1週間前の週足ではすでに反発しています.

ですので,第二次金融緩和によってマーケット上昇に勢いが付いたというのは事実ですが,その緩和がなければあの時点でマーケットが下落に転じていたかというとそうではありませんでした.

 

勢いづいたマーケットはその後,2015年8月まで約10ヶ月間勢いよく上昇します.

2015年8月にはチャイナショックが起き,トレンドが破られました.

更に2016年の年明けから日本株は暴落し,2014年10月の底と2015年9月の底を結んだ2つ目のトレンドラインを破ります.

そして,2016年の2月にとうとうプライマリートレンドのトレンドラインが破られました.2月の時点でベアマーケットへと転換したかに思えましたが,その後プライマリートレンドの上へと回復をしています.しかし,上放れすることもなくプライマリートレンドのラインを挟んでもみ合う動きが続いています.

 

チャート分析の世界ではこのように,株価が上下に動きながら,より緩やかなトレンドラインを連続して3回割り込むと,その後に大きな下落が待っている可能性が高いと考えます.

このことををファン理論と呼びます.徐々に水平に近づいていくトレンドラインが扇(fan)に似ていることからそう名付けられました.

 

本来のファン理論に従うならば,2月の下落から再度トレンドラインを上に突き抜けることはありませんので,今回の日経平均のように,一度割り込んだトレンドライン付近でもみ合っている動きは詳細をみていく必要があります.

2月以降の動きをみると,上昇した週の出来高が減少しているのと反対に,下落している週の出来高は増加傾向にあります.

この点を重ねて考えると,やはり下落の可能性が高いと言えそうです.

 

また,ベアマーケットの可能性を高める情報は他にもいくつかあります.

マーケットトレンドの反転を示すファン理論以上に有名なチャートパターンとしてヘッド&ショルダーというものがあります.

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連なる3つの高値が人の頭と両肩に見えることから名付けられたチャートパターンです.このパターンは,右肩の高値が頭の高値を越えることができず,さらに両肩の底値を結んだネックラインと呼ばれるラインを割り込むことで完成します.

上図からわかるように,日経平均は完全にこのパターンを完成させました.

ちなみにTOPIXでも同様にヘッド&ショルダーが完成しています.

 

その他にも,トレンドと一致する動きとなることが多いOBVが高値を切り下げる下降トレンドとなっている,同様にMACDも下降トレンドを示している.

反対に,市場の反転を示すサイコロジカルラインストキャスティクスは売られ過ぎのシグラルを出していない.

このようにテクニカル面ではベアマーケットを示唆する情報がいくつも重なります.

 

そして,その根源にあるファンダメンタルの要因もある程度見えています.国内に目を向けるとオリンピックの経済効果への期待が少し落ち着いてきて,消費増税後の負担がボディーブローのように経済に効いてきています.金融緩和はすれど資金を欲する成長分野が乏しいです.

海外に目を向ければ,欧州にはイスラム国による地政学的なリスクがつきまとい,加えてブリグジットとなるかを決める国民投票が目前に控えています.中国は成長の下方修正が続き(実際は発表数字を大幅に下回るGDP成長率だと思われる),東南アジアは石油価格の暴落により打撃を受けている.唯一世界経済を引っ張っていたのがアメリカですが,昨年末に利上げへと踏み出して以来,ドル/円レートは円高に振れているため,日本株マーケットにとっては喜ばしいこととは言えません.

 

 

以上のようにファンダメンタルの要因が積み重なり,結果としてマーケットの最も重要な主流トレンドがダウントレンドとなっています.

今後のトレードにおいてはまずそのことを頭の隅に置いておく必要があると思います.