○一は全・全は一●

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トレンド変調の兆しか?

本日の日経平均株価は昨日より少し上昇し、16,938.87円で引けました。

上がり幅こそわずかではありますが、トレンドラインを突き破ったという事実は注意しておくべきです。

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ファンダメンタルのニュースと重ね合わせて解釈するならば、前日のECB理事会後の発表内容に対して、ネガティブな解釈が優位のまま日本市場がオープンしたが、午後にはポジティブな部分への評価が高まり、株価を押し上げたと言ったところかと思います。

その他、本日は米国の輸入物価指数、輸出物価指数、カナダの雇用統計などの発表がありました。

 

さて、本日のマーケットの動きを踏まえて投資方針をどのようにすべきかということですが、具体的な判断は2つあると思います。

空売りをしている銘柄で下降トレンドを継続しているものはそのまま保有

空売りをしている銘柄でトレンドラインを上に突き破ったものは手仕舞う

③日経インバースなどを購入している場合は一旦手仕舞う

 

本日は日経平均株価意外の指数であるTOPIXJASDAQも上昇しており、マーケットが下降トレンドから次のトレンドへと転換した可能性はあると思います。

ただ、その可能性は高くないんじゃないかなと思います。なぜならば、確かに日経平均株価はトレンドラインを上に突き破っているが、その差は小さく力強さを感じません。また、出来高を見ても一部で27.15億株であり、特別多いとは言えません。

本日の上昇はマーケットのトレンドが変調したと見せかけるダマしであることは十分考えられます。

 

そんな風に考えていることを開示した上で改めて言いますが、日経インバースなどの商品を持っていたる場合は一度手放すべきです。市場の動きというのは複雑怪奇であり、金融や投資を何年も専門に勉強した人でもしばしば読み間違えるものです。情報を組み合わせて自分なりに予想を立てることは大切ですが、自分の予想にこだわりすぎるのはやめた方がいいです。

(現にこの記事を書いている時間帯では米国市場がオープンし、各指数とも0.88%前後の上昇を示しています。米国株がこのまま高止まりすれば、週明けに日本株もさらに上昇する可能性があります。)

 

取引をするとき、予想を立ててエントリーをしますが、一旦取引を始めた後は予想ではなく、ルールに従って売買を実行するべきです。本日の例で言えば、日経平均がトレンドラインに複数回跳ね返されたことを確認し、エントリーをしたのであれば、その前提が崩れた瞬間に手仕舞うということです。

もし、本日の上昇が騙しであったと後日わかったとしても、その際に買い直せばいいだけです。

 

人間は誰しも自分に都合のいいように情報を解釈し、過去の自分の判断を肯定したいものです。それは人間が希望や欲望を持つ限り変わることはありません。しかし、その色眼鏡がついた判断に取引が左右されるのは非常にまずいです。これは投資で貯金をなくす人、さらに悪い場合は借金してしまう人、その他大損をしてしまう人の共通点です。

 

そうならないための方法は簡単です。あらかじめルールを決めて、ルール通りに行動をするだけなのです。それさえできていれば、経済や投資に関する知識がなくても、資産運用をした経験がなくても、復活できないような大きな損をすることはありません。ルールに従って売買をしましょう。

 

来週にはマーケットのトレンドが変わったのかということを確認できると思います。

引き続き楽しい相場が続くことを願っています。