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○一は全・全は一●

マーケット分析、投資手法の紹介記事がメインです。投資に関する意見や質問はお気軽にコメントください。ブログ紹介:http://skoumei.hatenablog.com/entry/2016/04/30/173822

【土曜に考える】私の投資絶対ルール

投資には様々なスタイルがあり、スタイルによって資金の回転期間もエントリーをするタイミングも異なります。マーケットには経済同様にサイクルがあり、それぞれのフェーズに合った料理の仕方があります。なので私は複数の投資スタイルを学び、併用することにはポジティブです。ただし、どんなスタイルであろうと1つだけ変わらない絶対ルールがあります。

 

それは損切りです。

 

損切りの重要性はほとんどの投資指南書で最も大切なこととして説明されています。しかしその重要性を理解し実行できている人は決して多くありません。株式投資は90%の人が負けていると言われていますが、その理由の大部分は損切りができるかできないかによって決まると思います。

 

本日は損切りについて、思うところをまとめておきます。

当たり前のことですが、みんな資産を増やしたくて投資をしています。投資した会社が爆発的な成長を遂げて、自分の資金が何倍にも増える。それを目標に投資を続けています。しかし投資において資産を増やす以上に大切なことがあります。

それは破産をしないことです。株式市場の先行きを含めて、未来を予想することは誰にもできません。人間には未来を予想するほど完全な情報もなければ、そんな能力もありません。それでも複数の情報を重ねて、可能性が高い方に賭けるのが投資です。

100%でない未来を予想して賭ける以上、常に自分が間違っている可能性とその対応を考えておく必要がありす。それが損切りです。

 

損切りをしない人はよくウォーレンバフェットやピーター・リンチなどのバリュー投資家の実績を例に出してBuy&Holdを正当化します。

「マーケットは気まぐれに株価を評価する。本質的に高い価値を有する企業の株もその時々の気分で考えられないほど安く評価されることがある。そんな時こそ絶好の買いのタイミングである。」これはバフェットの師であるベンジャミン・グレアムがその著書である「賢明なる投資家」の中で提唱している考え方です。

この考え方が間違っているというつもりは決してありませんが、それは損切りをしない言い訳にはなりません。

例えばバフェットは経営者が魅力的か、財務内容が安全か、ビジネスがシンプルで分かり易いかなどの視点で投資先を選定します。何%下がったら損切りをするというルールを設けていません。むしろ自分が高く評価している銘柄が大幅に下落したら、買いましています。

しかしそれは、「ビジネスの収益性や安定性を高く評価している」という購入理由と「値下がりした」という売却理由がマッチしないからに過ぎません。購入理由に対応した売却理由、つまり「ビジネスの優位性が失われた」と感じれば即座に手放します。バリュー投資で実績をあげている投資の神様も損切りはしっかりとしているのです。

 

バリュー投資を行うことと損切りを行うことは矛盾しません。そして付け加えて言うならば、私は一般の投資家がバフェットの真似をしてバリュー投資を行うことにはネガティブです。類い稀なるビジネスセンスと豊富なビジネス経験を持つバフェットだからこそ市場の評価よりも正確に企業の本質を見抜いて投資をすることができます。けれどそれは誰にでも簡単にできることではありません。少なくとも縦横無尽に決算諸表を読みこなす財務知識と経営戦略、マーケティング戦略、組織論などの経営知識(欲を言えば小さくても組織運営をした経験)を合わせ持っていなければできません。このような素養もないのに、マーケットの評価よりも自分の評価が正しいと信じて投資をするのは愚かな行為です。

 

バリュー投資であろうとグロース投資であろうと、その他の投資方であろうと必ず株を買う時にはどうなったら損切りをするかということを事前に考えておいてください。

 

株式市場で収益を得るには、参加し続けることが大切です。

 

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出典:世界のネタ帳

 

日本株バブル崩壊の後に失われた20年と呼ばれる暗黒時代を過ごしています。日経平均の過去最高値38,915円前後に買った場合、もし損切りをしなければ、資産は1/4以下になっているでしょう。個別株を見たら、それこそ1/10もざらにあります。

ここまで大きなダメージを受けてしまったら再起は絶望的です。マーケットに参加し続けるためには、再起不能の痛手を負う前に資産を防御することが必要不可欠なのです。

 

その防御策が損切りです。

損切りをした後に、株価がすぐに回復して後悔をすることも多々あります。しかしそれはどうでもいいことなのです。まだ魅力的な銘柄であると思うならば買い直せばいいだけのことです。既に書いたように損切りは防御策、つまり保険のようなものです。火事を経験するまで火災保険には入らないのは愚かな行為です。同様に大損をするまで損切りをしないのは自殺行為です。もし、損切りした銘柄を再度買い直すことになっても、その差分は保険料だと思ってください。

 

損切りができるかできないか、極端にいえば勝敗を分けるのはこの一点です。

以前、「しっかり勉強して準備をするより、とりあえず何かを買ってみた方がいい」と書きました。マーケットに乗り出すのに最低限必要なルールは損切りだけだと思います。これさえできれば壊滅的なダメージを受けることはありません。つまり長くマーケットでプレイできるということです。経験と知識が積み上がれば勝率はおのずと上がっていきます。

 

その好循環を作り出すために、確実に損切りをする習慣をつけましょう。