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○一は全・全は一●

マーケット分析、投資手法の紹介記事がメインです。投資に関する意見や質問はお気軽にコメントください。ブログ紹介:http://skoumei.hatenablog.com/entry/2016/04/30/173822

今年の1/3が終わった今,プライマリートレンドをもう一度確認しておく

本日の日経平均株価は前営業日比-0.35%の16,106円,TOPIXは前営業日比-0.13%の1,298ポイントで引けました.寄り付きは強めの価格でしたが,すぐに下落して終日弱い動きが続きました.

 

GWも過ぎ,1年のうち1/3以上が終わりました.ここで改めて日本マーケットのプライマリートレンドについてチェックしてみたいと思います.

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2013年の年初からスタートした長期の安定的な上昇トレンドは2014年10月末の第二次黒田バズーカによってさらに勢い付いて上昇をしました.

第二次緩和の前にはマーケットに急激な凹みがあったため,黒田バズーカによってマーケットが回復したと思っている人もいますが,この解釈は正しくありません.

チャートの動きを丁寧に追っていくと,緩和が発動する2週間前にプライマリートレンドのラインにタッチしており,1週間前の週足ではすでに反発しています.

ですので,第二次金融緩和によってマーケット上昇に勢いが付いたというのは事実ですが,その緩和がなければあの時点でマーケットが下落に転じていたかというとそうではありませんでした.

 

勢いづいたマーケットはその後,2015年8月まで約10ヶ月間勢いよく上昇します.

2015年8月にはチャイナショックが起き,トレンドが破られました.

更に2016年の年明けから日本株は暴落し,2014年10月の底と2015年9月の底を結んだ2つ目のトレンドラインを破ります.

そして,2016年の2月にとうとうプライマリートレンドのトレンドラインが破られました.2月の時点でベアマーケットへと転換したかに思えましたが,その後プライマリートレンドの上へと回復をしています.しかし,上放れすることもなくプライマリートレンドのラインを挟んでもみ合う動きが続いています.

 

チャート分析の世界ではこのように,株価が上下に動きながら,より緩やかなトレンドラインを連続して3回割り込むと,その後に大きな下落が待っている可能性が高いと考えます.

このことををファン理論と呼びます.徐々に水平に近づいていくトレンドラインが扇(fan)に似ていることからそう名付けられました.

 

本来のファン理論に従うならば,2月の下落から再度トレンドラインを上に突き抜けることはありませんので,今回の日経平均のように,一度割り込んだトレンドライン付近でもみ合っている動きは詳細をみていく必要があります.

2月以降の動きをみると,上昇した週の出来高が減少しているのと反対に,下落している週の出来高は増加傾向にあります.

この点を重ねて考えると,やはり下落の可能性が高いと言えそうです.

 

また,ベアマーケットの可能性を高める情報は他にもいくつかあります.

マーケットトレンドの反転を示すファン理論以上に有名なチャートパターンとしてヘッド&ショルダーというものがあります.

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連なる3つの高値が人の頭と両肩に見えることから名付けられたチャートパターンです.このパターンは,右肩の高値が頭の高値を越えることができず,さらに両肩の底値を結んだネックラインと呼ばれるラインを割り込むことで完成します.

上図からわかるように,日経平均は完全にこのパターンを完成させました.

ちなみにTOPIXでも同様にヘッド&ショルダーが完成しています.

 

その他にも,トレンドと一致する動きとなることが多いOBVが高値を切り下げる下降トレンドとなっている,同様にMACDも下降トレンドを示している.

反対に,市場の反転を示すサイコロジカルラインストキャスティクスは売られ過ぎのシグラルを出していない.

このようにテクニカル面ではベアマーケットを示唆する情報がいくつも重なります.

 

そして,その根源にあるファンダメンタルの要因もある程度見えています.国内に目を向けるとオリンピックの経済効果への期待が少し落ち着いてきて,消費増税後の負担がボディーブローのように経済に効いてきています.金融緩和はすれど資金を欲する成長分野が乏しいです.

海外に目を向ければ,欧州にはイスラム国による地政学的なリスクがつきまとい,加えてブリグジットとなるかを決める国民投票が目前に控えています.中国は成長の下方修正が続き(実際は発表数字を大幅に下回るGDP成長率だと思われる),東南アジアは石油価格の暴落により打撃を受けている.唯一世界経済を引っ張っていたのがアメリカですが,昨年末に利上げへと踏み出して以来,ドル/円レートは円高に振れているため,日本株マーケットにとっては喜ばしいこととは言えません.

 

 

以上のようにファンダメンタルの要因が積み重なり,結果としてマーケットの最も重要な主流トレンドがダウントレンドとなっています.

今後のトレードにおいてはまずそのことを頭の隅に置いておく必要があると思います.