休むことの重要性
大人になってからバイオリンを始めました。
楽しくて、毎日頑張って練習していると案外早く初級から中級へと上達できるものです。中級になると一つの曲を弾くにもやることがとても多くなってきます。曲調、強弱、テンポ、音階、テヌート、スタッカート・・・・。
それまでと比べると一曲を仕上げるのに圧倒的に時間がかかるようになり、練習してもなかなか成長しているという実感を得られなくなります。上達したくてそれまでよりもがんばって練習をするのですが、一向に上手くなりません。どれだけ練習しても時間ばかりが過ぎて行き、もうここから上達できないんじゃないかという感覚に襲われることすらあります。
音楽やスポーツなどをやっている人は皆このような経験があると思います。「1日休むと取り戻すのに3日かかる」という言葉を信じ、がむしゃらに練習に励む人もいると思います。
脳科学的に言えば、これは嘘です。
練習しても上手くいかないという状態になったら、大切なのはさらに練習することではなく、意識的に休みを入れることです。人間の脳がより活発に技能を習得するのは実は休んでいる時なんです。
スマホに例えれば、練習はいわばアプリをダウンロードしている状態。ダウンロードしただけではまだ使えません。インストールが必要です。より効率的にインストールするには、絶え間なく新たなダウンロードをするのではなく、情報をたち、インストールに集中される時間が必要です。
なので、練習しても思うように上達しないと感じたら、練習スケジュールを見直し、週に1日は休日を入れるようにしてみましょう。